皆さんこんにちは。フロンティア学院 本厚木教室の横山です。

ご存じの方も多いかもしれませんが、来年度中学生の教科書が改訂されます。今回の改訂の目玉は何といっても「英語学習の難化」です。私も過去2回ほどこの話題をブログで取り上げました。もしご興味がありましたら、2月2日のブログ12月25日のブログをご覧ください。

私自身もよく「教科書改訂」とか「指導要領改訂」で検索をするのですが、ほとんどの記事が英語の難化についてです。実際に内容を調べても、その通り英語が大変になると思います。

そういうわけでどうしても英語に意識が行きがちになってしまいますが、それでは他の教科は変わらないのかというと、そんなことはありません。数学や国語、理科、社会をはじめすべての教科に変更点があります。

中でも数学は、見た目こそ大きく変化していないようにも感じられる方が多いかもしれませんが、中身が大きく変わります。

どういうことかというと、高校入試でこれまでよく取り扱われてきた単元名や学習時期に大きな変更はないのですが、その単元において取り扱われる問題が複雑化しているということです。

 ※データサイエンス(表やグラフからの読み取り)の学習比重は高くなっていますが、これまでの入試問題では比重は比較的少なめでした。

 

数学に関して、これまでの指針と今回の指針を比較してみると、

これまでの指針

数学における問題発見・解決の過程を発見する力の育成を目指す」

「事象を数理的に捉え、数学の問題を見いだし、問題を解決する」

2021改訂指針

現実世界で日常的な問題を数理的に解決する力を高める」

「数学を用いて日常的な問題も解決するための論理思考を身につける」

 

何を言っているかというと、これまでは、「あくまで数学という枠の中で考えればいいよ」だったことが、「現実世界での問題を数学を使って解決しよう」になったということです。

もっというと、数の世界の問題は要するに「計算」ができること で 「現実世界の問題を解決」は複雑な「文章題」ができることです。

ちなみに神奈川県の入試をみると、ざっくりですが文章題は計算問題に対しておよそ半分の正答率です。

文章題の取り扱いが増えるということは単純に考えると、考え方がわからない問題が増えるということです。実際のテストがどうなるのかはやってみないとのところはあるのでしょうし、もしかしたら身近な具体例が多くなり、考えやすいと感じる生徒が増えるかもしれません。それでも、文章題が苦手な子というのは、書いてあることを想像するのが苦手な子が多いですから、手順を覚えて何とかなる計算問題より取り組みにくくなる可能性があります。

英語の陰に隠れていますが、数学も非常に要注意な改訂になっているのではないかと思います。だからこそ、事前に小学校の算数で文章題(割合や速さ)単元を中心にしっかりと復習をしてから中学生に上がることが重要になってくると思います。是非、算数・数学についても新中学1年生には入念な準備をさせてあげてください。

最後までお読みいただきましてありがとうございました。

フロンティア学院 本厚木教室 横山直大