こんにちは。伊勢原教室の清水です。

先週の11月3日(水)に小学生対象の理科実験教室を行いました。
今回の内容は『目から伝わる不思議体験!?トリックアートをつくろう!!』です。

脳は状況に応じて、物事を変化させて認識するという特徴があります。今回、目の錯覚を利用したトリックアートを作成することで、実際にそれがどんなものかを体験してみようというものです。

作ったのは、『錯覚戸棚』という作品。

同じ色の画用紙でつくった絵を、違う色の画用紙に貼ります。

そして、画用紙と反対の色でつくった格子の扉を取り付けます。

こんな感じです(小学生は工作に慣れているのか、とても上手に作ってくれました)

そして、閉めてみると、同じ色の絵のはずなのに、違った色として見えるのです。

閉めてみると……

横並びになっている絵は同じ色のものなのに、色が違って見えますね!!
(画面を遠ざけるほど、違ってみえると思います)

さて、同じ色の画用紙を使ったのになぜ違う色に見えるのでしょうか?

これは、人間の視覚は周りの色の影響を受けるという現象を利用しています(この現象をムンカー錯視と言います)。

周りと似ている色(色の同化)の中に置かれると、周りの色に同調して見えるようになり、周りとちがう色(色の対比)の中に置かれると、反対の色あいに誘導されて見えるようになります。
(これは日常にも使われていて、スーパーなどに売られているみかんは、赤いネットに入れて売られることによって、より美味しそうに見えているわけです。色の同化を利用しているんですね)

私たちの脳はじつにいろいろな影響を受けています。だから、見えていることがすべて真実とはかぎらないのです。
改めて、脳の錯覚について考えてみることは、子どもたちには新鮮な体験のようでした。

今回はそんなトリックアートの世界を体験をしてもらいました。楽しんでいただけていると幸いです。今後も子どもたちの「なぜ?・どうして?」を育んでいけるような楽しい実験を行ってまいります!

お読みいただき、ありがとうございました。