フロンティア学院の城宝です。
11月に入り冬気配を感じるころなりました。
街は早くもクリスマスムードでイルミネーションで彩られています。
中学3年生は2学期期末試験を終え、入試に向けての勉強を始めていく時期です。
学校のテストで点を取るための勉強と入試で点を取るための勉強は似ていて非なるものです。
入試対策をこれからどう行っていくかは本番の得点に大きく影響するでしょう。
入試対策の必須事項といえば過去問演習です。
今回は高校受験に向けて、
過去問をどういうふうに取り組んだらいいのか触れたいと思います。
(高校入試以外の受験でも参考になるかと思います。)
◇過去問演習を行う目的
「過去問をやっても同じ問題は出ないからやる意味がない」
と勘違いをしている人がいるかもしれませんが、
そんなことはありません。
過去問演習を行う目的は大きく2つあります。
①問題傾向を知り、慣れる。
難易度・問題形式・時間配分・解法パターンなどを知り、
演習をこなしていくことで慣らしていくために行います。
②自分の現時点での実力を知り、勉強の指針を定める
現時点での得点を把握し、本番までにどれくらい得点を取らなければならないのかを確認するために行います。
つまり、『敵を知り己を知る』ということです。
本番で入試で得点を取るために、どうやって勉強していくかを
考える指針とするために行うのです。
◇過去問演習を行う分量
過去1年分の問題を解いてもあまり効果ありません。
入試問題に慣れるためにも
過去問は5・6年分は解きましょう。
ただし、出題傾向や難易度が大幅に変わっていたりする場合は注意が必要です。
例えば神奈川県の公立高校入試では、2013年度から入試が大幅に変わり難易度が大きく変わりました。
このような場合は、過去問演習を行う理由としての意味は薄れてしまうので注意が必要です。
また、1回解いて終わりにするのでなく、各年3回は解いてください。
当然1回目で解けなかった問題を2回目・3回目で解けるよう勉強していきます。
過去問演習のやり方については後述します。
◇過去問演習を始める時期とスケジュール
過去問を「本番直前になってから、どれくらい取れるのかの確認でやる」
という人がいますが、それは間違いです。
それこそ同じ問題は出題されないので意味がありません。
過去問演習を今の時期から始めるのが良いでしょう。
「今の時期から始めても習っていない単元があるから意味がない」
と思っている方もいるかと思いますが、
習っていない単元があってもいいんです。
なぜなら、前述のとおり過去問で高得点を取るために行うわけではないからです。
過去問を行いながら、勉強の指針を定める、あるいは修正していくことが目的だからです。
また、受験までのスケジュールも立てて計画的に行いましょう。
例を一つご紹介いたします。
最初は1週間で1年分5教科のペースで過去問演習を行います。
6年分行うと6週間かかります。これが1周目です。
2周目以降はペースを早くしていきます。
1週間で2年分の過去問を解くペースだと6年分は3週間で終わります。
神奈川県の公立高校入試の場合は、
今からだと入試日までだいたい12週間ですのでちょうど3周が終わります。
6年分×3周で18回演習を行うことができます。
このように入試までの日数を考えながら計画を立ててください。
◇過去問演習のやり方
ただ解くだけでは効果はありません。
以下のようなルールを作って取り組みましょう。
① 時間を計り、制限時間になったら終了する。
② 自己採点し、得点を記入する。
③ 時間内に解ききれなかった問題は終了後もチャレンジするが、得点には換算しない。
④ 間違えた問題は解答解説を読んでもう一度解き直しをする。
⑤ 解答読んでも分からない問題は塾や学校の先生に聞けるようにチェックしておく。
前述のとおり過去問演習を行う目的は
問題形式に慣れることと、本番で点を取るために勉強の指針を決めることにあります。
以下のことに注意して行いましょう。
○ 時間配分に注意して解く。
○ 丸付けの時に問題の難易度を分析する。
○ 解き放しにせず、必ず解き直しをする。解き直しでは答えを覚えるのではなく解き方を理解する。
現時点で解ける問題・現時点では解けないがこれから解けるようにならないといけない問題
解けないかつ難易度が高いので勉強を後回しにする問題など分類し、
解きやすい問題から復習していくことがコツです。
効率よく勉強を進めていけるでしょう。
以上、過去問演習について説明いたしました。
いかがでしたでしょうか。
入試では満点を取ることが目的ではありません。
合格ラインに達するためにいかにして点を取るか、
工夫しながら、勉強をしていきましょう。
過去問演習が終わったら、
教科書やほかの問題集から類題を引っ張ってきて、
練習するのも大事ですね。
ぜひ過去問演習を通して今後の勉強の計画を立ててみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。