こんにちは。フロンティア学院伊勢原教室の清水です。
冬期講習に入塾してくれた生徒さんたちは、塾にも慣れてきたようで、今ではすっかりとフロンティア学院に馴染んでいます。中学生は学年末テストが近いので、しっかりがんばってほしいです。
さて、冬期講習で入塾してくれた生徒の中に中2生のSくんがいます。
Sくんは国語が苦手なので、なんとかしたいという気持ちで入塾してきました。国語の初回の授業では長文をやりたがらず、パターンで理解できる漢文の書き下し問題や、選択問題多めの文法問題をやりたがるなど、なかなかの文章嫌いのようです(文法問題を自らやりたがる生徒は多くはないので、それはそれでいいのですが……)
そんなSくんの前回の授業のことです。あんなに文章嫌いなSくんでしたが、今ではうんうん唸りながら、国語の読解問題にしっかり取り組むようになっています。解答欄も漢字も、以前よりしっかりと埋まっています。抜き出し問題も、本文に線を引いて、確認しながら解いています。
「うん、うん、苦手だったのによくがんばったな」
そんな解答欄を見てSくんの成長ぶりを見つつも、一か所の大きい空欄に目が留まりました。
文章中のことばを使って、四十字以内で書く記述問題です。
Sくんの様子を見ていると、じっとテキストとにらめっこしているだけでした。
記述問題は、まずは、書くことが大事です。
私はSくんに声掛けをしました。
「指定された字数以内でとりあえず書いてみるんだよ。自分の言葉で考えるのは難しいよね?だから、文章中の言葉を使ってまずは書いてみるんだよ」
Sくんは渋々、文章から適切だと思う箇所のことばを使って、書き始めました。すると、なんと、ものの数分のうちに四十字の記述問題を書ききったのです。
つまり、Sくんの国語の記述が書けない理由は、書けないのではなく、書こうとしなかっただけだったということです。
記述問題においては、正答はあとからブラッシュアップしていけばよく、まずは書いてみることが大事です。最初から完璧を目指そうとして書くと、手が動かなくなります。正答は後回しにして、「文章中の字数をまとめる」という経験が必要になってきます。
それ以後の問題では、Sくんは長い記述問題も空欄にせず、書いてくれるようになりました。
生徒さんの出来ないという心理的阻害要因を取り除いてあげて、あれ?できるかもと、成績の向上に背中を押してあげていければいいなと思います。
ちなみに、Sくんは学年末テストで一番がんばりたい教科は、国語!と答えてくれました。
国語の成績が伸びるのはすぐそこに待っています。がんばれ、Sくん。