こんにちは。
厚木林教室の城宝です。
私事ですが、
3・4年ほど前にフェルディナン・ド・ソシュールという言語学者に興味を持ち、
『超ソシュール入門』(講談社選書メチエ)という本を購入し読みました。
ソシュールは近代言語学の祖と言われている人で、
後の言語学に大きな影響を及ぼしただけでなく、
言語の本質をつかむために取った方法論が、
後に構造主義を生みだし、
哲学的にも大きな影響を及ぼした人物です。
そんな偉い学者さんに関する本なので、
超が付く入門書でも内容はかなり難しく、
購入当時は読むのにかなり苦労しました。
一応読み切ったのですが、
内容は半分も理解できていなかったと思います。
そして、最近その超入門書を読み直しているのですが、
以前読んだ時よりも、幾分か書いてある内容が理解できるようになっていました。
この数年間で、他の哲学に関する本を読んでいたおかげで、
多少なりとも自分の知識が増えていたことが良かったのでしょう。
それでも完全に理解するには時間を要するので、
気長に何度も読んでいきたいと思っています。
前置きは長くなりましたが、
今回は読解力の向上について書いていきたいと思います。
読解と言っても色々な読解があると思います、
今回お話しするのは
国語の試験で出てくる説明的文章の読解についてです。
説明的文章の読解は
多くの生徒が苦手としており、
書いてある内容を理解するのに苦労している生徒が多く見られます。
『正しく読む。』ということが大事なのですが、
この『正しく読む。』ということが難しいのです。
しかし正しく読もうとする姿勢が読解力を鍛えていきます。
そこで『正しく読む。』ためのポイントを簡単にご紹介したいと思います。
①分からない読み方の漢字・意味の分からない語句を減らす
小さな疑問が積み重なると、文章全体が見えなくなってしまいます。
また、文章が難しくなるほど、言葉の意味を正確に理解している必要があったり、
言葉の本質を理解している必要があります。
日々の生活で、分からない言葉を調べる癖をつけておきましょう。
②指示語の内容を理解する
「このように」「それが」のように、
文章中に指示語が出てきたら、
その指示語が何を示しているのかを
はっきりととらえましょう。
指示語の問題は小中学校のテストでは頻出問題です。
③接続語を意識しよう
「たとえば」の後は具体例。
「ところで」の後は話題の転換。
「つまり」は前文の言い換え。
接続語の意味を理解できると
文章の流れをつかむことが出来ます。
また、
「つまり」「要するに」や「しかし」などの後ろの文章は、
重要な文が書かれていることが多いなど、
要旨を見極めるヒントになっています。
④要約をして理解する。
「この文章は何をいいたいのか」ということに意識を向けて文章を読み進めると
文章は読みやすくなります。
また、どうしても難しい文章があった場合は主語と述語だけに注目すると意味が取りやすくなることもあります。
⑤さまざま世界を知る
説明的文章は難しいテーマになることが多いです。
「哲学的な話」「西洋と日本の違い」「文化論」などなど
そういった難しい文章でも、
各テーマの背景や知識を知っていると
内容が理解しやすくなります。
ですから、色々な文章に触れて、
色々な世界を知ることも読解力を向上させるポイントとなります。
以上5つが読解力向上のポイントです。
読解力は一朝一夕で向上するものではありません。
読解力が無い・・・と感じている方は、
本日、紹介した5つのポイントがしっかり出来ているかどうか確認してみてください。
このポイントを意識して文章を読むことで、
読解力は必ず上がっていきます。
是非、実践してみてください。